コモディティ
こちらの記事では、投資の種類の1つであるコモディティ投資を取り上げ、解説していきます。コモディティ投資の概要やメリット・デメリット、コモディティの種類などについてまとめています。
そもそもコモディティ投資とは?
コモディティは、一般的に「商品」を意味する言葉です。この点から、「コモディティ投資」とは、金やプラチナなどの貴金属、トウモロコシや大豆などの穀物、原油やガソリンなどの商品を対象として投資を行うことを指します。
コモディティ投資は、現物に価値がある「実物資産」や「オルタナティブ資産(代替資産)」としての価値が高まっている面があります。ここでは、まずコモディティ投資のメリットやデメリットについて見ていきましょう。
コモディティ投資のメリット
インフレに強い
コモディティ投資は、インフレに強い点が大きなメリットとされています。
インフレの場合は物価が上昇して貨幣価値が下がりますが、貴金属や農産物などの現物資産の場合、物価の上昇と連動して価値が上がりますので、利益も上がりやすくなる点が特徴です。
投資分散効果が狙える
現物資産であるコモディティ投資の場合、商品が多岐に渡りますが、それぞれの価格が変動する要因が異なります。また、株式や債権とは異なる値動きをする傾向がありますので、分散投資の効果が期待できる点もコモディティ投資のメリットとして挙げられます。
コモディティ投資のデメリット
金利がない
実物資産自体では金利を生むことができない点は、コモディティ投資のデメリットといえます。そのため、株式のように資産の保有によって定期的に得られる利益(インカムゲイン)を得ることはできません。
為替リスク(ドル決済が基本なため)
コモディティは海外市場での取引となる点から、為替変動リスク(=為替相場の変動を受けて資産価値が上下する可能性)に注意する必要があります。この点から、海外の経済状況や為替の状況に注意しておくことが大切です。
コモディティの種類を解説
ここで、コモディティの種類について見ていきましょう。コモディティは主に3つに分類でき、それぞれに数多くの商品が存在します。ただし、各分類・商品によってメリットやリスクが異なりますので、あらかじめ確認が必要です。
貴金属
金やプラチナ(白金)、銀、銅などの貴金属はコモディティの一種です。また、産業用金属も含まれます。
例えば、金はコモディティ投資において多く選ばれており、近年投資需要が急速に高まっています。株式市場の暴落時や国際情勢が悪化した際に価格が上がる点が特徴です。プラチナは宝飾品の他に自動車の排ガスを浄化する装置の触媒として利用されており、自動車生産の影響が大きいという特徴があります。
エネルギー(ハードコモデティ)
原油や天然ガス、ガソリンなどエネルギー関連もコモディティのひとつです。このようなエネルギー関連の商品は、需要と供給のバランスに加え、国際情勢の影響で価格変動が起こる可能性が比較的高い点が特徴です。また、生産動向やOPECでの合意、米国のシェールガスやシェールオイルの生産状況の影響を受ける可能性も考えられます。
農作物(ソフトコモデティ)
農産物の代表的なものとしては、トウモロコシや大豆、小麦、コーヒー、コメなどが挙げられます。このような商品は、天候に左右されやすい点が特徴といえるでしょう。天候不順や自然災害の発生により、需要と供給バランスに変化が生じた場合、価格に影響が出やすくなります。
コモディティ投資の始め方
現物
コモディティ投資の方法のひとつが「現物取引」と呼ばれる方法です。これは、金や銀などの貴金属を実際に保有し、買取業者やオークションなどでの売却によって利益を狙う方法です。
現物取引では主に貴金属が対象となりますが、注意点として挙げられるのが「管理が難しい」「セキュリティに注意が必要」という点です。以上から、投資初心者にとっては難しい方法であるといわれています。
CFD
「CFD(Contract for Difference)」は、「差金決済取引」のことです。この方法は差額のみのやり取りが発生する取引を意味しています。取引を行う場合には、証拠金を預け入れ、取引により発生した損益だけを受け渡す流れになります。
ほぼ24時間の取引や、レバレッジを活用した取引が可能である点が特徴ですが、レバレッジ取引を行った場合には大きな損失を発生させるリスクもあることから、注意が必要です。
投資信託・ETF
投資家から集めたお金をひとまとめにし、専門家が株式や債権などによって運用する方法を「投資信託」と呼びます。この場合、投資額・運用成績に応じた利益が投資家に分配されます。この方法は、自分で運用する必要がないことから、初心者でも始めやすい点が特徴です。
また、ETFは「上場投資信託」と呼ばれる方法です。投資信託との違いは「上場しているかしていないか」という部分であり、証券会社を通じて取引を行います。リアルタイムでの売買が可能ですが、証券会社が空いている時間のみの取引となります。
積立(純金積み立てなどの商品)
金やプラチナの場合、現物を所有しない「積立」と呼ばれる方法もあります。この場合、「純金積み立て」などの商品を利用して積み立てを行っていきます。
商品ごとのメリットとリスクについて十分に把握を
こちらの記事では、コモディティ投資について解説してきました。さまざまな商品があるコモディティ投資ですが、それぞれの商品にメリットがあると同時にリスクもあります。投資について検討する場合には、メリットだけに注目するのではなく、リスクについてもしっかりと把握することが大切です。
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