海外株式

こちらのページでは、投資のひとつである海外株式投資について解説しています。海外株式投資のメリット・デメリットや海外株式投資のはじめ方、海外株式の種類などの情報をまとめました。

そもそも海外株式投資とは?

海外株式投資とは、日本以外の取引所に上場している株式を取引することを指しています。日本から直接海外株式に投資することもでき、国内株式ほどではないもののさまざまな銘柄の売買が行えるようになっています。また、外国の企業が日本で上場しているケースもあります。

ここでは、海外株式投資のメリットやデメリットについて見ていきましょう。

海外株式投資のメリット

高い成長を享受できる可能性

世界には日本よりも高い経済成長が期待できる国があります。そのため、国内の株式に投資するよりも海外の株式に投資する方が高いリターンが得られる可能性がある点はメリットといえるでしょう。

海外株式投資のデメリット

株価および為替の変動リスク

海外株投資では、株価および為替の変動リスクに注意する必要があります。もし株価の変動がなかったとしても、為替の変動により日本円換算の評価額が下がってしまう可能性があります。

カントリーリスク

それぞれの国特有のカントリーリスクについても、海外株投資では注意しておきたい部分です。カントリーリスクには、戦争や紛争などの地政学的リスクのほか、大きな政策転換、政策金利の上昇、大統領の交代などさまざまなものが挙げられており、経済的な問題にも目を向けておく必要があるといえるでしょう。また、一般的に先進国よりも新興国の方がカントリーリスクは高くなる傾向があります。

複雑な課税

外国株式の配当金は、原則外国で課税され、さらに日本国内でも再び課税されます。この二重課税を調整するため、外国で課税された税額を一定範囲内で所得税や住民税から控除する外国税額控除制度が用意されています(NISA口座の場合は二重課税に該当しないため、外国税額控除の適用が受けられません)。

海外株式投資を始めるには?

日本にいながら海外投資を始めるには、まずは口座の開設が必要ですが、この場合日本の会社で問題ありません。例えば、SBIなどを利用した場合には、自動でドルに両替してくれる「円貨決済」が可能というメリットがあります。ただし、証券会社によって異なるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。また、海外口座を開設するのもひとつの選択肢です。

その後入金して銘柄選定をすることで、海外株式投資を始められます。

海外口座を開設する方法とは

海外には株式に限らず、日本からでは買うことができない金融商品があります。もしそれらの金融商品を購入する場合には海外口座を作ることになります。ここでは、海外口座を開設する方法について紹介していきます。

銀行から海外の口座を紹介してもらう

まず日本の銀行経由で開設する方法があります。この場合、日本の銀行が提携している海外銀行の中から選択することが基本となります。

さらに、必要書類については基本的に自身で用意します。銀行で用意してくれる場合でも、申込書や日本の運転免許証・パスポートのコピーなどの口座開設に必要な一部書類は自分で用意することになります。その後、書類を個人で郵送またはオンラインで解説を希望する銀行に送付することで、海外銀行口座の開設が行えます。

行政書士などに依頼する

海外口座を作る中で、行政書士などが提供するサービスを利用することもできます。 この場合は、まず開設する銀行について自分で調査して選択します。さらに、自分で海外銀行に問い合わせを行って必要書類を用意します。ここで、パスポート認証やサイン認証、アポスティーユ認証などが必要な場合には、行政書士事務所の翻訳サービスや文書作成サービスが利用できます。その後、個人で必要書類を送付することで口座を開設するという流れになりますが、送付にあたって翻訳が必要な場合にも行政書士事務所の翻訳サービスを利用できます。

その他サポートサービスを利用する

上記でご紹介した2つの方法以外のサポートサービスを利用する方法もあります。

この方法の場合は、サポート会社のアドバイスを受けつつ、口座開設を行う銀行を選択するため、選択肢が幅広い点が特徴といえるでしょう。さらに、必要書類の準備についてもサポートサービスを提供する会社にお任せできます。また、書類記入の際にもサポート会社のアドバイスを受けることが可能です。その後の郵送作業を自分で行うことにより、海外銀行の口座を開設できます。

金融庁の認可・許可を受けてない事業者(海外の銀行等)のサービスを使うのは違法となるので注意

ここまで海外銀行の口座開設の方法についてご紹介してきました。ただし、口座開設に関するサービスを利用する場合には、金融庁の認可・許可を受けていない事業者が提供するサービスを使うことは違法となる点には注意が必要です。

出典:金融庁(https://www.fsa.go.jp/news/26/ginkou/20150617-2.html)、
引用元:財務省(https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/gaitame_kawase/gaitame/naiyou.htm

海外株式の種類を解説

海外株式は世界各国の取引所の数だけありますが、国ごとに税率やリスクが存在します。そこでここでは、経済規模が大きい5カ国(日本を除く)の株式投資について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

参照元:セカイハブ(https://sekai-hub.com/posts/imf-gdp-ranking-2024

アメリカ

経済規模の大きさや成長性の高さにより、数多くの投資家から注目を集めている点が特徴。また、アメリカの株式には数々の有名企業が名を連ねている点も人気の理由です。ただ投資した米国株の株価が値上がりしてドルベースで含み益があっても、為替相場の影響で円に換算した場合損失となる可能性も。さらに、政治や経済、社会情勢などに混乱が発生した際には株式などの価格や為替の変動が起こることで、損失を被る可能性が考えられます。

中国

科学技術力の向上などにより2028年にもアメリカを抜いて世界最大の経済大国になる見通しとなっています。

ただし、中国株は香港ドルまたは米ドルいずれかの通貨による取引となり為替リスクがある点、そして中国政府の方針転換や規制が実施される場合などに株式市場が影響を受ける可能性も。さらに中国企業は中国政府が大株主のケースも多く、政治的な影響を受けやすい面があります。

ドイツ

ドイツは製造業における国際競争力の高さから、欧州最大の経済規模を誇る経済大国です。世界で有数の先進工業国であるとともに、貿易大国としての一面も。ただし、他の海外投資と同様に為替変動リスクや、その国の政治的・経済的なリスクであるカントリーリスクに注意する必要があります。

インド

インド経済は高成長が続いており、今後も相対的に高い経済成長率が続く見通しといわれています。さらに、インドの人工ボーナス期が2051年まで継続すると予想されており、長期にわたって豊富な労働力が経済成長を支えていくと予想されます。ただし、為替リスクへの注意が必要である点に加え、インドの場合政治的な状況変化などが経済活動に影響を与えるリスクがあると考えられています。

イギリス

世界でも有数の経済規模を持つイギリス。EU離脱による先行きの不透明感からGDPの成長が鈍化しているものの、失業率は低下しており、個人消費額が増加しているといった面があります。また、他の海外株式投資と同様に、為替リスクへの注意は必要といえます。

メリット・デメリットを十分に把握した上での取引が大切

こちらの記事では、海外株式投資について紹介してきました。高い経済成長率が期待できる国の株式に投資することにより、大きなリターンが期待できる場合もありますが、当然リスクも存在します。海外株式投資を検討する際には、まずそのメリットだけではなくデメリットまで十分に把握しておくことが大切といえるでしょう。

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